いばらきの文化財

県指定 有形文化財 工芸品

鰐口

わにぐち

小美玉市

青銅製で、鼓面の盛り上がりが強く、口唇の出も小さい古式の形姿をもっています。
最大径27.7cm、最大厚14.2cmで、両面とも2本一組の界圏で内、中、外の三区に分け、内区の撞座は無文です。外区の銘帯には正嘉元年(1257)の年を含む次の銘があります。
正嘉元年大才丁巳十二月八日敬白
書体もよく、鎌倉時代鰐口の基準作例として資料的価値の高いものです。しかも茨城県内では鎌倉時代まで遡る鰐口は、嘉暦3年(1328)在銘の笠間市如意輪寺伝来のものが知られるくらいで、この鰐口は現在のところ県内最古の紀年銘作であり、その点でも貴重なものです。

鰐口

1口
寸法 最大径27.7cm、最大厚14.2cm
指定年月日 昭和52年5月2日
所在地 小美玉市高崎291-3
管理者 玉里村立史料館
制作時期 鎌倉時代