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いばらきの文化財

県指定 有形文化財 工芸品

銅鐘「嘉慶元年」の銘と「享徳五年」の追銘あり

どうしょう

下妻市

青銅製で、高さ108.1cm、口径60.3cmです。
鐘の中間にあるほぼ方形の四区の池の間(いけのま)の陰刻銘(いんこくめい)により、鐘はさいたま市岩槻区平林寺(へいりんじ)を開山した石室善玖(せきしつぜんきゅう)が嘉慶元年(1387)に鋳造したもので、大工沙弥道善作とわかります。
その後、享徳5年(1456)に現古河市の上幸嶋郡穴太辺(かみさしまぐんあなべ)の星智寺のものとなったことが三区以下の追銘で知ることができます。
この鐘は天正元年(1574)9月、佐竹氏の先手となった多賀谷氏(たがやし)が、猿島郡へ出陣の際に戦利品として持ち帰り、大宝八幡宮(だいほうはちまんぐう)に奉納したものと伝えられています。
また、この鐘を撞くと、ふるさと恋しさから「あなべ恋し」と鳴ると言われ『あなべ恋しのつりがね』とも呼ばれています。

銅鐘「嘉慶元年」の銘と「享徳五年」の追銘あり

1口
寸法 高さ108.1cm、口径60.3cm
指定年月日 昭和59年3月8日
所在地 下妻市大宝667
管理者 大宝八幡宮
制作時期 南北朝時代