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いばらきの文化財

県指定 有形文化財 建造物

旧畑家住宅(麻生藩家老屋敷記念館)1棟(附表門1棟)

きゅうはたけじゅうたく(あそうはんかろうやしききねんかん)(つけたりおもてもん1むね)

行方市

旧畑住宅は、行方市麻生の旧麻生陣屋脇に所在し、県内では遺例の数少ない上級武家屋敷です。
屋敷は平成3年(1991)に旧麻生町が公有化し、平成4年(1992)に保存修理が施され、ほぼ建築当初の姿に復原されています。柱・梁など主要軸部は当初材がよく残っており、上級武士住宅の貴重な遺例として歴史的価値の高いものです。平成5年(1993)から「麻生藩家老屋敷記念館」として一般公開されています。
主屋は、安政3年(1856)に焼失し、翌年に再建されたもので、玄関の蟇股に安政4年(1857)の上棟墨書があり明らかです。入母屋造の玄関、続いて二室を並べた座敷部、この下手に三室を配した接客部、さらに小規模な土間を設けた居住部など、室数が多く、近代和風住宅に連続する江戸時代末期の武家住宅らしい構成を取っています。また、座敷部分の簡略した座敷飾りや長押釘隠しをつけないなど、建築規制に沿った造りとなっていて、武家住宅の質実剛健さを見せています。
表門は、桟瓦葺の簡素な薬医門で、屋根などに後世の改造もみられますが、主屋と同時期の建築であり、武家屋敷の付属建物として重要です。

旧畑家住宅(麻生藩家老屋敷記念館)1棟(附表門1棟)

1棟
指定年月日 平成20年11月17日
所在地 行方市麻生1153番地1
管理者 行方市