いばらきの文化財
文化財種別
国指定 記念物 名勝
重要文化財
袋田の滝及び生瀬滝
ふくろだのたきおよびなませだき
大子町
袋田の滝は4段からなり、総高約80m、最大幅約50mに及びます。火山角礫岩層からなる「屛風岩」・「天狗岩」などの峻厳な断崖絶壁・岩峰に囲まれ、滝の右岸上方に伝運慶作の不動明王像を安置した不動堂があります。かつて弘法大師空海が「四度(四季)」にわたって滝を訪れたことに由来する「四度(よど)の滝」の異称を持ち、西行をはじめ多くの文人墨客が訪れたと伝えられています。江戸時代には水戸藩主の徳川光圀、治紀、斉昭らが滝を詠んだ和歌を残し、近代には大町桂月や長塚節をはじめ多くの文人が滝の風景を詠った多くの詩歌を残したほか、洋画家の五百城文哉(いおきぶんさい)は不動堂からの滝の風景を油彩画に描いています。昭和2年(1927)には、「日本二十五勝」の一つに選ばれ、袋田の滝は名実ともに日本を代表する名瀑として知られるようになりました。
袋田の滝の上流約200mに位置する生瀬滝は、総高約10m最大幅約27mの滝で、幾条もの水の流れが数多の白糸を垂らすがごとく伝い落ちるその佇まいは、優れた風致を誇ります。生瀬滝にはこの地を拓いた大太坊(ダイタンボウ)にまつわる民話が伝わり、長らく地域の人びとに親しまれてきました。
二つの滝および渓流の地形・植生が織りなす風致景観は、観賞上及び学術上の価値が高い景勝の地となっています。
袋田の滝及び生瀬滝
指定年月日 | 平成27年3月10日 |
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所在地 | 久慈郡大子町袋田 |
管理者 | 大子町 |