いばらきの文化財

国指定 有形文化財 建造物

重要文化財

竜禅寺三仏堂

りゅうぜんじさんぶつどう

取手市

旧北相馬郡に残る中世建築として当初の姿を忠実にとどめており、中世から近世にかけての建築の流れを知る上で貴重な遺構です。
三仏堂は延長2年(924)の創建と伝えられ、釈迦、弥陀、弥勒の三仏をまつっています。
現在の建物は建築様式から室町時代後期のものと推測され、さらに内部にあった永禄12年(1569)の木札から詳しい年代がわかりました。
間口3間(6.395m)、奥行き4間(7.309m)の三間堂の平面ですが、正面に1間外陣を設け、さらに両側面と背面に裳階(もこし)をつけた構成になっています。
組み物は出組と平三斗で、木鼻と板蟇股に簡素な彫刻があり、彩色はありません。屋根は茅葺の寄棟で軒を二重にしています。
解体したとき、部材のいたる所に梵字で経文が書かれており、さらに仏壇下の地下に壺が埋められていました。
禅宗様と和様の混合した建築様式に加え、特異な平面形式はこの建物を他に類のないものとしています。

竜禅寺三仏堂

1棟
指定年月日 昭和51年5月20日
所在地 取手市米ノ井467
管理者 竜禅寺
制作時期 室町時代後期