いばらきの文化財

国指定 有形文化財 彫刻

重要文化財

木造 薬師如来立像

もくぞう やくしにょらいりつぞう

笠間市

本像は螺髪彫(らほつぼり)、白毫(びゃくごう)をつけ、衲衣(のうえ)の上に袈裟を懸け、左手をやや曲げて掌を仰ぎ、掌に薬壺(やっこ)をのせています。右手は屈臂(くっぴ)し、掌を前にして両足を揃えて立っています。
光背は舟形光(ふながたこう)で、二重円相(にじゅうえんそう)、頭光部(ずこうぶ)に八葉(はちよう)、圏内は無文(むもん)、周緑は雲焔透彫(うんえんすかしぼり)の中に、種々の円相十一箇を配しています。
材質は檜で寄木造漆箔(よせぎづくりしっぱく)、玉眼(ぎょくがん)、白毫水晶嵌入(びゃくごうすいしょうかんにゅう)です。
また、台座はすべて後世のものですが、光背(こうはい)はほぼ当初のもので周縁に欠失(けっしつ)を伴い、小円相を打付け、密教で仏菩薩などを標示する梵字である種子(しゅじ)を補っています。

木造 薬師如来立像

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指定年月日 大正3年4月17日
所在地 笠間市来栖2696
管理者 岩谷寺
制作時期 1253年(建長5)