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いばらきの文化財

国指定 有形文化財 工芸品

国宝

短刀 銘 筑州住行弘 観応元年八月日

たんとう めい ちくしゅうのじゅうゆきひろ

土浦市

平造(ひらづくり)、三つ棟、小振りで僅かに内反りつき、重ねはやや厚くなっています。
鍛えは板目(いため)に杢(もく)交じり、刃寄りに流れ、地沸(じにえ)厚くつき、地景(ちけい)入り、よく錬れて、鉄色は明るくなっています。
刃文は小のたれに互の目(ぐのめ)・尖り刃交じり、ふくらの辺は逆がかり、足入り、匂(におい)深く小沸(こにえ)よくつき、下半砂流し(かはんすなながし)・金筋(きんすじ)・ほつれなどかかり、区下(まちした)は焼込み風となり、匂口(においぐち)は冴えています。
帽子(ぼうし)は乱れ込み突き上げて先尖り、裏倒れぎみに、表裏ともに返りをつよく深く焼き下げています。
茎(なかご)は生ぶ、先栗尻(さきくりじり)、鑢目筋違(やすりめすじかい)、目釘孔(めくぎあな)は一個です。

短刀 銘 筑州住行弘 観応元年八月日

1口
寸法 刃長:7寸7分5厘
反り:僅かに内反り
元幅:7分2厘
元重ね:2分弱
茎長さ:3寸3分7厘
茎反り:殆どなし
指定年月日 昭和32年2月19日
所在地 土浦市中央1-15-18
土浦市立博物館
管理者 土浦市
制作時期 南北朝時代